驚くべき美容効果を発揮するだけではなく、ダイエットにも効果的と注目される果物がレモン。クエン酸を多く含み疲労回復にも大きな効果が期待されていますよね。同じく注目されるのがライム。鮮やかな濃い緑色にさわやかな香りが魅力のライム。ライムは、果汁を利用するだけでなく、香りが良いためカクテルやデザートなども使われます。こちらも夏バテ防止や美容健康食品としての 効果が期待されています。よく似ているこの二つ、違いを知って使い分けしてみてください。
「黄色」と「緑色」の違いと思ったら大間違い!
レモンは黄色、ライムは緑。でもライムが緑なのは途中経過なだけなんですって。ライムも熟すと黄色になります。でも黄色まで熟したライムは肝心の『酸味』が抜けてしまうので、完熟前の緑の段階で頂きます。一方の早摘みレモンは緑色。両者を色だけで区別することはできません。
植物の分類ではどちらも ミカン科・ミカン属・香酸柑橘類。では違いはどこに?
違いあれこれ
それではレモンとライムの違いについて詳しく見ていきましょう。
生産地の違い
私の住んでいる地域のスーパーマーケットでは野菜コーナーに特徴があります。普通の野菜とは別に南国の珍しい野菜のコーナーが別途設けられています。南国野菜ではアフリカの芋類やココナツの実、パッションフルーツと並んでライムが売られております。レモンは普通の野菜果物コーナーにあります。
レモンの栽培適地は冬暖かく、夏に乾燥する地域が適しており、イタリアやスペイン、南カリフォルニアなどの地中海性気候のところが多いです。日本では西日本の暖地、中でも瀬戸内海地方で盛んに栽培されています。身近で栽培されるレモンと違い、ライムはさらに寒さに弱く、インドやチリ、タヒチなどの熱帯・亜熱帯地域で育ちます。
形の違い
レモンは楕円形、ライムは丸い形でレモンよりもやや小さめで皮が薄いのが特徴。
味の違い
レモンは非常に酸味が強く、pHは2を示します。果汁を絞ってそのまま食酢やドレッシングとして、また揚げ物や生ガキ、焼き魚に添えられたり。揚げ物にレモンは「さっぱり」して相性のいいものです。レモンの果汁に含まれるフラボノイドが食後の脂質代謝を促すことが分かり、「さっぱり」の理由が科学的に証明されました。味はレモンと同様に酸っぱいライム。でもその最大の独特は苦味に似た風味にあります。香りもやはりレモンに似ていますが『より鋭い』と表現されます。収穫直後は特に皮も果汁もさわやかな香り放ちます。
実際に使ってみよう!
レモンの程よい酸味とさわやかさは広く愛用されていますよね。レパートリーも豊富です。
デザートではレモンケーキ、パイ、レモンジュース。料理ではレモンクリームのパスタ、鶏肉のレモン煮。レモンカクテルの中でも「グロッグ」は風邪薬としても活躍するんですよ。保存食としては蜂蜜漬け、塩レモン。
続いてライムですが、ライムは酸味は落ちますがあの爽やかな苦みが特徴。
デザートでは断然シャーベットですね。ライムのタルトは大人の味。パスタの仕上げにライムの皮を擦って添えるとスパニッシュな味になります。ライムと言えば絶対カクテル、ライムと洋酒の相性は抜群です。ラム酒ベースのダイキリ、テキーラベースのマルガリータは有名ですよね。カリブ海の島々で飲むティポンシュは最高です。暑い夏に飲むモヒートもいいですよ。
余談ですが…
世界にはいろんなフェスティバルがありますが、フランスにはレモン祭りがあります。フランス南東部のコート・ダジュールにあるマントンの街では毎年2月中旬から3月上旬にかけてレモン祭りが開催され、各地から観光客を集めます。町の特産品であるレモンとオレンジを使って町中がこれらのオブジェで埋め尽くされます。リオのカーニバルが華やかな仮装ならこちらは壮大なレモンの山車がねり歩きます。