急な下痢や嘔吐などの症状に襲われたことはありませんか?それは急性胃腸炎かもしれません。
しかし、一口に『胃腸炎』と言っても、様々な原因・症状があります。今回は、胃腸炎の原因別の症状と、それへの対処法をご紹介します。
記事の内容
胃腸炎の種類と原因・主症状について
一口に『胃腸炎』と言っても、その原因として考えられるものにはいくつかあり、次のようなものが挙げられます。
- 細菌・ウイルスによる感染性の胃腸炎(感染性胃腸炎)
- 暴飲・暴食
- ストレス
原因1:感染性胃腸炎(細菌・ウイルス感染)
まず胃腸炎の原因としては一番可能性が高いと言えるでしょう。
ロタウイルス・ノロウイルスなどのウイルスや、カンピロバクターなどの細菌に感染することで発症するタイプの胃腸炎です。小児の場合、ロタウイルによるものが多いようですが、大人の場合は免疫があるので、ロタウイルスによる胃腸炎に罹る可能性は低いでしょう。
感染性胃腸炎と症状としては次のようなものが挙げられます。
①発熱
②頭痛・筋肉痛
③下痢・嘔吐
これらの症状の他に、血便がみられる場合は、細菌性の可能性があります。この場合、重度の腹痛が数週間続くこともあります。(一部の細菌感染による胃腸炎の場合)
原因2:暴飲暴食
これは、食べ過ぎ・飲み過ぎによって、胃が過剰に胃酸を分泌することによって炎症が起こるというケースです。
健康な状態の時であれば、少々の暴飲暴食であっても胃腸炎を起こすことはないかもしれません。しかし、疲労が蓄積されている時や精神的にストレスを感じている時には、免疫力が下がっている場合があるので、胃腸炎に発展することがあります。
原因3:ストレス
ストレスは原因2の暴飲暴食とも関連する原因です。
過度なストレスにさらされていると、免疫力が低下したり、体の機能を調整している『自律神経』が上手く働かなくなり、胃腸の働きも悪くなってしまうことがあります。
それぞれの種類の胃腸炎の対処法や治し方
それでは、上で挙げた原因について、それぞれの対処法を見ていきましょう。
感染性胃腸炎の対処法
感染性胃腸炎の場合は、対症療法が主な対処法です。場合によっては抗生物質を投与することもあります。下痢の症状は、体内から病原菌を排出しようとする免疫反応なので、下痢止めなどは医師の判断を聞いてから服用しましょう。
基本的な対処の手順としては次のようになります。
①嘔吐が激しい間は、経口補水液等で脱水症状を防ぐ。
②嘔吐が治まってきたら、胃腸に負担のかからない、お粥などを少量ずつ食べる。
③症状が概ね治まってからも、線維質の多い野菜や脂質の多い食材は避けて、胃腸に負担のかけない食事にする。
暴飲・暴食への対処法
まず第一の対処法は、暴飲・暴食を止めることです。
しかし、そうは言っても、仕事などの都合で会食や飲み会が続く時期はありますよね。
そのような場合は、胃薬などを服用するのも1つの方法です。胃酸の分泌を抑えるような薬はドラッグストア等でも買えるので、市販のものでも構いませんが、初めて飲む場合や慢性的に炎症が続く場合は、病院に行って処方してもらうようにしましょう。
ストレスへの対処法
「ストレス源を無くす」というのが一番の対処法でしょう。
しかし、これも、暴飲・暴食の場合と同じように、自分の力ではどうにもならないケースが多いですよね。
ストレスによる胃腸炎の場合、睡眠がきちんと取れていないことによって、免疫力が低下していたり自律神経が不調になっているケースも考えられるので、まずは睡眠を確保することを考えましょう。『布団に入る時間を決める』『朝日を浴びる』など、睡眠の質を向上させることで、改善することがあります。
また、食欲が無いという場合でも、少量でもいいので3食、何かしら食べるようにしましょう。
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子供の場合も慌てずに適切な対処を!
急な下痢や嘔吐に襲われると慌ててしまいますよね。特に、小さいお子さんにそんな症状が出れば、パパ・ママは不安だと思います。
しかし、対処をきちんと行えば、長引く病気ではありませんから、冷静に判断して、適切に対処していきましょう。「原因が分からない!」となった場合でも、慌てず、近くの病院にかかるようにしましょう。
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