生ビールと樽生・瓶ビールの意味の違いって?美味しいビール注ぎの黄金比は?

まだまだ厳しい残暑が続きます。こんな時は仕事終わりの一杯が何よりの楽しみ。お店に入るとすぐに「生ください」と注文する人も多いはずです。ところで、ふと疑問に思ったことはないでしょうか。生ビールの「生」って何だろう、と。よく考えれば瓶ビールを置いているところもあるし、コンビニに行けば缶ビールだって置いてあります。いったいお店で飲む生ビールと何か違うのでしょうか??(画像引用:https://www.hotpepper.jp/strJ001108953/

 

意外に知らない「生」の正体とは……

お店で注文する「生ビール」の「生」、じつはこれ、熱処理されていないビールを指します。というのも、ビールをつくるときには、麦汁に「ビール酵母」を入れ、発酵させて、熟成させてつくるのですが、このときビール酵母を取り除かなければ、どんどん発酵が進んでしまい、味が落ちてしまう原因になってしまいます。そこでビールを完成させるときには、次の2つの方法で「酵母」を取り除く必要があるのです。

①熱処理をして酵母を取り除く

②ろ過して酵母を取り除く

現在は基本的に②の方法、つまりろ過して酵母を取り除いていますが、昔はこのろ過技術の精度が低く、①の熱処理で酵母を殺菌していたのです。ちなみに、この①による製造方法でつくられたビールを「熱処理ビール」と呼びます。そして、この①でつくった「熱処理ビール」に対して、現在主流になっている②の製造方法でつくったビールのことを「生ビール」と呼ぶのです。

 

樽も瓶も缶も中身の成分はすべて同じ

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(引用元:http://ouchigohan.club/community/6985)

先ほども触れましたが、現在はろ過技術が優れているため、ほとんどのビールは②の方法でつくられています。つまり、どのビールも「生」。キンキンに冷えたジョッキに注がれて出てくるビールだけが生ビールではないのです。瓶ビールも缶ビールも基本的には「生ビール」といえます。

 

でも、実際、お店で生ビールを注文して飲んでみると、やっぱり瓶や缶と少し違う感じがしますよね。それこそ同じジョッキに瓶ビールを入れて飲んでみると、どことなく違和感を覚えるような……。じつはその差、泡のきめ細かさが関係しています。

 

というのも、生ビールを注ぐときはたいてい、ビールサーバーから注ぐのですが、このときサーバーにはビールだけではなく、クリーミーな泡を注ぐための注ぎ口も存在していて、それが泡のきめ細かさ、つまりはノドごしなどに大きく関係しているのです。

では、私たちが求める「生ビールらしさ」、これはお店以外の場所でも、つまりは瓶ビールや缶ビールでも再現できるものなのでしょうか。

 

美味しい生ビールの黄金比は7:3を意識せよ

じつは大手ビールメーカーのHPによると、美味しいビールを飲むための泡は注ぎ方を工夫するだけで誰でも再現できるといいます。理想はビールが7、泡が3のバランスを意識して注ぐことです。

【美味しいビールの注ぎ方】

①冷えたグラスに半分くらいまで勢いよくビールを注ぐ

②泡が大量に出てくるので一度落ち着くまで待つ

③グラスのフチぎりぎりまで泡を静かに入れる

 

①~③の手順でビールを注ぎ、7:3くらいの比率になれば完成です。

ビールの泡は“ふた”の役目を持っていて、ビールの中の炭酸ガスや香り、酸化を防ぐ役目を果たしています。ですからきちんと上記のようにビールを注げば、きめ細かく、クリーミーな美味しいビールが飲めるのです。

 

ビールを美味しく飲むための保管場所とは?

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(引用元:http://www.hokkaidolikers.com/articles/499

ちなみに美味しいビールを味わうためには、飲む「前」の準備も大切です。

なぜなら、ビールは“生き物”といわれるくらいデリケートで、ちょっとした環境の変化にも敏感だからです。たとえば、ビール瓶が茶色の理由をご存じでしょうか?

じつはビール瓶に長く日光が当たってしまうと「日光臭」という不快な臭いがビールについてしまい、味の劣化を招きます。それゆえ、味の品質を保つためにも茶色の瓶を使っているのです。

 

また、ビールは急激な温度変化にも強くありません。炎天下、車庫にビールを置いておいたり、冷凍庫に入れておいたりすると、味わいや風味にも微妙な変化が出てきます。ベストな温度は4~8度くらいが最適ですが、冷蔵庫だと数時間がかかってしまうため、仕事で疲れて帰ってきたのに冷えたビールがない、という方は、水に氷を入れて、冷やすと短時間でビールが飲みごろになるので覚えておくといいでしょう。

 

まとめ

生ビールも瓶ビールも缶ビールも中身が一緒だとすれば、これからどれを飲もうか迷う人も出てくるのではないでしょうか。ジョッキと瓶だと容量にも違いがあるので、値段にもちょっと差があるかもしれません。そんなときはメニューをしっかり見て、懐事情に合わせた飲み方をするとリーズナブルに飲むことができます。「生」の違いは、お酒の席でのいい雑談にもなるので、話のネタに教えてあげると盛り上がるかもしれませんね。

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