足首の捻挫を早く治すための処置方法とリハビリは痛みや症状によっても違う

足首の捻挫は多くの人が経験するであろう外傷の1つで、疫学的には関節に緩みがあり柔らかい女性の方が男性に比べて受傷しやすいという特徴があります。

スポーツ疾患の中でも特に多く、コンタクトスポーツによる接触による外力や地面や路面の凸凹に足を取られて受傷するケースが多いです。

また、厚い靴底やハイヒールなどを履く女性や舗装されていない悪路面、ちょっとした段差で足をひねってしまうなど日常生活の中でも割と多い怪我が捻挫です。

今回は、そんな思いがけない捻挫をした時の応急処置の方法や後遺症を残さないために必要なことについてご紹介します。

後遺症を残さないために重要なことは受傷直後のアフターケア

捻挫といっても軽症のものから重症のものまで種類は様々で症状も怪我の状態によって大きく異なりますが、基本的な処置方法はどれも同じです。

捻挫した後、特に症状がない場合

捻挫を繰り返す人の場合は軽くコキッと捻った後も特に痛みもなく通常の運動や歩行ができることがありますが、このような場合は自分でも特に意識することがないため処置は必要ないケースが多いです。

数時間後に痛みや違和感、腫れなどが現れた場合はすぐに氷などでアイシング処置を行い、入浴の際は患部を温めすぎないように注意する程度で大丈夫な場合がほとんどです。

捻挫の後にひどい痛みがあるが、なんとか歩ける場合

足に負担のかかる荷重動作は避け、おとなしく安静にするのがベストです。その場ではなんとか歩けても徐々に痛みが増して歩くのが辛くなってしまう場合もあります。

すぐに冷やし、足を心臓よりも高く上げて安静にしましょう。近くに足首を固定できるテーピングや包帯・バンテージなどがあれば足首全体をしっかりと固定してからアイシングを行いながら安静にしましょう。

立てない、歩けない場合

捻挫の中でも最も重症なケースで、靭帯損傷だけではなく足首の骨の骨折や軟骨の損傷を伴っている場合も少なくありません。誰かに付き添ってもらいながらすぐに病院へ行き念のためレントゲン検査などを受けて捻挫以外の怪我がないかを診察してもらいましょう。病院を受診すると無料で松葉杖などを貸し出してくれるので、無理はせずにすぐに受診を。

また、病院へ行くまでに足首を固定して冷やしながら向かうと治療期間も短くなり、日常生活への復帰が早くなります。

 

捻挫後の基本的な4つの処置方法

  1. 冷やす!
  2. 固定する!
  3. 過剰な血流を抑える!
  4. 負担をかけない!

痛みの強弱はあれど、捻挫をしたのであれば人体の組織を傷つけているので、その傷ついた反応として炎症症状(痛み・熱・腫れ・内出血)が現れます。治療をする上でもまず重要なのがこの炎症症状を早期に抑えて改善することになります。炎症症状が長引くと痛みが中々取れなかったり、組織が修復して治ったとしてもずっと痛みが残るなどの後遺症を招く原因ともなります。

また、炎症が起きているとまともに荷重もできないため、周囲の組織が機能不全に陥ったり、筋肉が萎縮してしまったりとその後のリハビリが長引く原因にもなります。

そうならないためにも受傷直後のケアを行うかどうかで完治までの期間にも影響が出てしまうのです。

処置方法1:冷やす!

余計な炎症を起こさないためにもすぐに冷やすことがとても大切です。流水で足を冷やしつつ袋に氷を入れて患部に当てましょう。氷のうやジップロックなどがあれば氷を入れてできるだけ早く冷やしましょう。

処置方法2:固定する!

受傷すると少しの振動や揺れなどでも痛みを感じたり、その刺激が侵害刺激となり炎症を助長する場合がありますので、速やかに患部を固定するのが理想的です。また、患部を固定することは腫れを起こさないために圧迫するという目的もあります。隙間なく患部を固定できる包帯やテーピング・バンテージなどがあればすぐに固定を行いましょう。

処置方法3:過剰な血流を抑える!

炎症が生じると患部に血流が集中し、熱や腫れを起こす原因となります。腫れは長引く痛みや足首の違和感などを残すなどの原因となるため、すぐに予防をすべきです。上記の処置方法に加えて、横になって心臓よりも足を高く上げると余計な血流が足首に集中することを抑制することができます。

処置方法4:負担をかけない!

痛みを我慢して歩行を続けたり、スポーツを続けたりすることはNGです。状態が悪化することはもちろんですが、痛みをかばうような動作の影響で他の関節を痛めたり怪我を招く原因となります。治りも当然悪くなるので、体重をかけても痛みが出なくなるまでは余計なストレスを与えないようにすることが重要です。

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完治の目安や痛みが治るまでの期間について

単純な捻挫(靭帯損傷だけ)であればどんなに重症な場合でも約1ヶ月程で元通りの生活に復帰できるようになります。軽症の場合は2〜3日、中等度の捻挫であれば1週間〜2週間程ですが、受傷期間中の過ごし方やケアの内容により若干前後することがあります。

完治の目安は難しいですが「痛みや違和感がなく怪我をする前と同じ生活ができる」というのが1つの目安になってきます。

一般の方と医療関係者との見方には違いがあり、「痛みが消えて歩いたり走ったりできれば完治」と思いがちな一般の方に比べて医療関係者は「組織が修復し、機能が元の状態まで回復し、再発予防ができたら完治」と見ています。自分が完治だと思っていても医学的に見るとまだ完治ではないという場合も多々あるので、自己判断はせずに通院やリハビリの必要はないと言われるまでは指示に従うようにしましょう。

それでは、病院での治療やリハビリの内容を上記の視点から観ていきましょう。

損傷組織の治癒・修復に必要なこと

炎症期は消炎鎮痛を優先とするため、前述した基本的な処置に加えて除痛や組織修復を促すための微弱電流や超音波・鎮痛剤などで様子を見ることになります。

また、怪我による合併症(筋肉の萎縮・神経活動の低下)を防ぐために、患部に負担がかからない運動やエクササイズを同時に指導することもあります。

低下した身体機能の回復ために必要なこと

目安となるのは怪我をしていないもう片方の足との比較となります。足の指や足首周りの筋力の比較や関節の動く角度、柔軟性など検査を行い問題が見つかれば左右差をなくすためのリハビリメニューが組まれます。

内容は筋力トレーニングやストレッチ、超音波・EMS療法、温熱、関節のモビライゼーション、エクササイズなど状態に合わせて選択されますので、担当の医師やリハビリの先生の指示に従います。

再発予防に必要なこと
  • 予防目的のテーピングやサポーター
  • 中敷・足底板療法(インソール)
  • オーダーメイドシューズ・靴

いざ傷ついた組織も低下した機能も回復しても、またすぐに捻挫をしては同じ生活の繰り返しになってしまいます。

1度捻挫をしてしまうと繰り返しやすくなるのは、怪我により伸びてしまった靭帯の影響で関節に緩みが生じてしまうためです。足首を浮かせて力を抜くと人間の足は自然と内下向き(内返し)に曲がります。捻挫の多くはこの内返し捻挫(内反捻挫)により外側の靭帯が伸ばされて怪我をします。

関節が緩んでしまうことでさらに足首が内側をむきやすくなってしまうため平坦な道路を歩いていても捻挫をしてしまうなどの危険性が生じます。そうならないためにも予防に意識をおくことはとても重要なことなのです。

 

捻挫の治療とリハビリのまとめ

いかがでしたでしょうか?捻挫といっても治療や完治の考え方はとても奥が深いですね。多くの方は痛みが消えれば完治と思いがちですが、数ヶ月後に再び受傷することがあってはスポーツ選手であれば失格です。しっかり、再発予防まで見据えて治療やリハビリに励むことが本当の完治を目指す上では重要なのではないでしょうか。

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