膝の痛みの原因と対処法6選!膝痛の場所の違いや病気について解説しました。

日本人の多くが感じているという膝の痛みはスポーツの場面だけではななく日常生活でも厄介でとても気になる痛みの1つです。そもそも痛みは人間にとっての有害刺激であるため、本当に小さな痛みでも気になってしまうのは仕方がないことです。

それよりも、「痛み=有害刺激=カラダからの異常サイン」ということを忘れてはいけません。しばらくすれば治るからいいや、まだ生活に困るほどの痛みではないなどと放置することは厳禁!

少しでも痛みを感じたらしっかりと原因を分析して痛みを取り除くことが状態悪化や再発を繰り返さないためにとても大切です。

そこで今回は膝痛の原因と簡単な痛みの対処法や解消方法などについてご紹介しようと思います。まず、膝が痛いときに考えられる原因を知り、その次に改善策について紹介していきますので最後までご覧いただければ嬉しく思います。

膝の痛みの原因とは?

「膝が痛い!」と思ったときにあなたはどこが痛いか特定したことはありますか?痛みの場所や痛みが出る動作などを注意深く探ってみると膝の痛みの原因がだんだん見えてくる場合が少なくありません。痛みが出ている以上は必ず原因があるというのが僕の持論です。

人間の体で痛みを感じているのは主に感覚を感じる神経の働きによって脳で痛みを自覚します。神経は膝の各組織につながっているため、組織の異常を痛みとして感じ取る働きがあります。逆に神経の活動が正常でなければ、痛みを感じないということです。(歯医者さんの治療で神経を取ると痛みを感じなくなるのと同じです。)

膝の痛みの原因の多くは膝そのものに問題や異常があることがほとんどなのですが、合併症など他の病気や持病をお持ちの方は膝以外にも着目していく必要はあります。(詳しくは別記事にてまとめようと思います)

では、膝そのものに問題があると仮定して詳しい原因について見ていきましょう!

 

膝の痛みの原因となる組織

膝といっても人によって定義は様々ですが、今回は膝関節周囲全体を膝として捉えて原因を探っていこうと思います。膝を構成する組織は主に「骨」「軟骨」「靭帯」「筋肉」「神経」「血管」ですが、もっと細かく見ると「筋膜」「関節包」「滑膜」「滑液包」などが存在します。

今はなんとなーく理解していれば大丈夫ですが、痛みの原因のほとんどはこういった組織のどれかにストレスや変性などが生じることに起因しています。

 

膝が痛くなる大きな10の原因

  1. 膝周りの外傷(打撲や骨折など)
  2. 発育期の膝関節障害
  3. 半月板損傷
  4. 靭帯損傷や捻挫
  5. 膝蓋大腿関節障害
  6. 変形性膝関節症に伴うもの
  7. 膝関節の炎症
  8. 非外傷性関節血症
  9. 腫瘍
  10. 関節包・滑液包の異常

年齢によっても若干異なることはありますが、ストレスが加わる組織や疾患別に膝の痛みの原因を分類すると以上のようになります。それぞれの疾患についてはとてもこのページだけでは解説しきれないため膝の痛みの原因別に専門ページを追加しますのでそちらをご覧いただければと思います。

では、どういった病気や怪我があるのが疾患例を見ていきましょう。

 

膝の痛みの原因となる病気や怪我

  1. 変形性膝関節症(内側型・外側型・シャルコー/ステロイド関節症など)
  2. 鵞足炎
  3. 靭帯損傷(内側側副・外側側副・前十字・後十字)
  4. オスグッドシュラッター病
  5. ジャンパー膝
  6. 膝蓋大腿関節障害(膝蓋軟骨軟化症・タナ障害・膝蓋骨脱臼など)
  7. 腫瘍(滑膜骨軟骨腫症・滑膜肉腫)
  8. 半月板損傷(内側半月・外側半月など)
  9. 関節包/滑液包炎(膝窩嚢胞炎・鵞足滑液包炎など)
  10. リウマチ
  11. 痛風
  12. 感染症
  13. 関節血症(血友病・滑膜血管腫・突発性老人性膝関節血症など)

実は上記の疾患は一例に過ぎません。膝の痛みといってもそれだけ多くの要因や原因が潜んでいます。ですから自己判断はせずに専門家に相談することをまず優先し、診断をしてもらってからそれぞれの病気や疾患について理解するという流れが最もスムーズかと思います。中には発見が遅れると予後が不良になってしまう重篤な疾患もあることを忘れてはなりませんよ。

次いで、若い学生やスポーツ選手に多い膝痛の原因と、中年・高齢者に多い膝痛の原因について簡単に紹介します。私たちが普段よく経験する整形外科疾患を中心に解説していますことをご理解いただければと思います。

若年者・スポーツ選手の膝の痛みの原因となる病気やケガ

スポーツ選手や小中高生の膝痛の原因の多くは外傷によるものが多く、コンタクトスポーツなどによる接触やバスケやバドミントンのような激しい切り替え動作により膝にストレスがかかることが原因となっており、靭帯損傷や半月板損傷などにより手術が必要に成るケースもしばしば。他にもランナーに多いランナー膝や繰り返しのジャンプ動作によるジャンパー膝などがあります。

また、骨や筋肉の成長期に伴って起こるオスグッドシュラッター病や離断性骨軟骨炎やシンディング=ラーセン・ヨハンソン病といった発育期〜20代で見られる疾患もあります。

高齢者に多い膝の痛みの原因となる病気やケガ

高齢者の多くの原因は加齢による退行変性によるものと外傷によるものが多く、筋肉の衰えや姿勢の崩れ・転倒などにより受傷するケースです。高齢者の膝痛の原因で最も多いのが変形性膝関節症であり、関節軟骨の磨耗や磨り減りが原因となり痛みや関節の変形が起きる進行性の非炎症性疾患です。初期症状は膝のこわばりや軽度の痛みですが、膝を酷使する若年者でもこの変性は起きます。

また、変形性関節症の治療に伴い起こるステロイド関節症前触れもなく突然膝が晴れる突発性老人性膝関節症何の誘引もなく急激な痛みで発症する突発性骨壊死結晶沈着により痛みと腫れを伴う偽痛風というものもあります。

関連記事:高齢者に多い4大骨折の原因と予防やリハビリについて

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痛みの原因特定に役立つセルフ検査方法

痛みの原因となる可能性のある病気や怪我が理解できたら、次はどの原因にあなたが該当するのかを調べる必要がありますね。一般の方が原因を特定するのは難しいですが、医療機関を受診した時に以下でチェックした内容のメモなどを持参し医師の問診時に伝えることで原因を特定する診断に役立つ場合があります。

中には問診の時に変に緊張してしまい伝えようと思ったことの半分も言えなかったと言う方もいらっしゃいます。なので、事前に聞かれることや伝えると先生も助かるであろうセルフチェック内容を簡単に紹介します。

チェック1:痛みの出るタイミングや時間・程度を調べてみる!

まず、動くと痛いのかじっと安静にしていても痛いのか、夕方になると痛いのか寝ていても痛いのかなど痛みがどのような時に出ているかまた痛みの程度をチェックしてみましょう。

安静にしていても疼くような痛みがある場合は要注意!炎症などの急性症状の可能性があります。そのような方は無理をせずにすぐに病院を受診しましょう。

また、動くと痛かったり、生活に支障はないけど痛みを感じるなどの症状の方は次の項目をチェックしてみましょう。

痛みが出る場所を押して探してみる!

シンプルですが一番簡単で原因を効率良く特定する方法がこの押してみる方法です。病院などでは「圧痛検査」とも言ったりします。圧をかけてみて痛みが出る場所を探す検査方法です。とりあえず手当たり次第膝の周りを押してみて特に痛みが出る場所や痛みを少しでも感じる場所を探してみましょう。痛みが出る場所によって原因を絞り込むことができるはずです。

圧痛部位別の膝痛の原因
knee-pain
番号 圧痛部位  疾患
 膝蓋骨・膝蓋大腿関節 有痛性分裂膝蓋骨・膝蓋大腿関節の軟骨損傷・タナ障害・膝蓋大腿関節症・前膝蓋骨滑液包炎
 膝蓋骨内縁 タナ障害・反復性膝蓋骨脱臼・膝蓋骨亜脱臼
 膝蓋腱近位部・大腿骨顆間窩 シンディングラーセンヨハンソン病・ジャンパー膝・タナ障害・離断性骨軟骨炎・膝前部痛
 脛骨粗面 オスグッドシュラッター病
内側関節裂隙 内側半月板損傷・内側型の変形性膝関節症・突発性骨壊死
外側関節裂隙 外側半月板損傷・外側型の変形性膝関節症
 大腿骨内側顆 内側型の変形性膝関節症・内側側副靱帯損傷・突発性骨壊死・離断性骨軟骨炎
大腿骨外側顆 外側型の変形性膝関節症・外側側副靱帯損傷・腸脛靱帯炎
鵞足部・脛骨内側顆  鵞足滑液包炎・内側側副靱帯損傷・突発性骨壊死

この表は主に病気やケガなどの疾患について知ることに役立ちます。これ以外にも外傷(打撲や骨折)や内科疾患などによって痛みが生じている可能性があることを忘れてはなりませんが、既往歴などがない健康な方が膝痛を感じた時にはこれらの疾患の初期症状や病状の進行に伴う痛みである可能性が高くなります。

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痛みの出る動作を再現してみよう!

歩くと痛いのか、正座をすると痛いのか、階段の上り下りで痛むのか、あぐらや脚を組むと痛いのか、スポーツをすると痛いのか、しゃがむと痛いのかなどどんな場面で膝が痛むのか、また膝をどのように曲げ伸ばしをすると痛いのかを見ていきます。

人によっては体重をかけた時だけに痛む場合もあるので、立った状態と寝た状態で色々と動かしてみて膝に痛みが出る時の膝の角度などをチェックしてみましょう。これは細ければ細いほど役に立ちます。

例えば歩行中に膝痛が出るのであれば、歩いている時はずっと痛いのか?それともどこかのタイミング(踵が離れた瞬間・軸足に体重をかける瞬間など)なのか?など具体的であればあるほど原因も絞られてきます。

補足

まずきちんとした痛みの原因を特定したいのであれば、整形外科病院などの専門病院を受診することを強くお勧めします。

と言いますのも素人判断はとても危険ですし、ここでは紹介しきれていない重篤な病気の可能性だってあるからです。

決め手はやっぱりX線やMRI検査になります。

自分でできる検査方法をご紹介しましたが、結局のところセルフチェックは可能性を絞るという作業までしかできないデメリットがあります。膝の中の状態を実際に見てみないと分からないということですね。

レントゲン画像では骨や軟骨の異常をチェックし、それでも原因がよく分からない場合は筋肉や靭帯などの組織の異常もチェックできるMRIを撮影する流れになります。

 

整形外科病院を選ぶポイントはMRI

ここで病院受診の際のポイントを1つご紹介します。それはタイトル通りでMRIの設備がある病院を選ぶことです。

よくある街の個人整形外科でも最近はしっかりとした設備をしている個人病院も多いですが、ほとんどは単純なレントゲン撮影機材のみの病院が多く良い先生であればMRI撮影のために紹介状などを書いてくださるのですが、結構テキトーな先生だと「骨は問題ないね!しばらく様子見よう!痛み止めだしとくねー」なんて対応の病院も多いです。

痛み止めは対処療法でしかないので、痛みを繰り返す可能性が高く次に再発した時にはさらに状態が悪化していることがほとんどなのです。

なので、しっかりと病院選びも行い適切な治療を行い痛みを改善することがとても大切なのです。

 

日本人がなぜ世界的に見ても膝痛が圧倒的に多いのか?

ご近所さんやお友達など周りに膝の痛みを感じた経験がある人は少なくありませんよね?

特に高齢者やスポーツ選手に痛みを感じる人が多いのですが、まだ若くて激しいスポーツもしていない人でも膝に痛みを感じる人は多くいらっしゃいます。

膝の痛みの原因でもダントツで多い変形性膝関節症に着目してみると、日本人独特の和式生活が原因の背景にあることが確認されています。

最近ではソファーやベッド・洋式トイレなど洋式の生活に移行しつつありますが、和式生活は膝への負担がとても多いことでも有名です。

膝に多くの負担がかかる「重労働」「正座」「あぐら」「肥満」などの要因がない場合は生活そのものに原因があることだってあるのです。

膝の負担を軽減するための簡単な方法として洋式の生活を取り入れてみるといくらか痛みが軽減することだってあるのですよ。

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膝痛にバイバイ!痛みを改善する方法とリハビリとは?

最後に悩める膝の痛みを改善する効果が期待出来る方法を色々とジャンルごとに紹介していこう思います。病院などのリハビリテーションとして行われる治療は主に運動療法と呼ばれる運動や体操・トレーニングとなりますが、痛みの状態によって除痛処置を中心に行う場合もあります。

大まかなリハビリの流れとしては「除痛⇨運動」です。痛みがあるうちは無理はせずにしっかり患部を安静にし、痛みが伴わない運動やトレーニングなどから開始します。

それでは実際にどのような治療方法があるのか見ていきましょう^^

運動・体操・トレーニング

原因によっても効果的な体操や運動は異なるのですが、筋力の衰えが原因で起こる痛みには筋肉を鍛える個別トレーニングや全身の筋力を鍛える運動や体操が最も効果的です。運動や体操をして痛みが出る場合はまだその時期ではないので安静にして痛みの出ない運動や体操を行うのがポイントです。

状態別のそれぞれの運動や体操は詳細記事にてまとめてあります。

ストレッチ・マッサージ

ストレッチと運動(筋肉を鍛える)を混同されている方もいらっしゃいますが、ストレッチは筋肉の柔軟性を高める運動であって筋肉はつきません。またストレッチやマッサージはこわばった筋肉をほぐし柔軟性を高めて血流も改善する効果があります。筋力トレーニングを行う上でも筋肉の状態を整えたり、疲れを取り除いたりする効果があり併用することでさらに効果がアップします。

もちろんケアとしてストレッチやマッサージを行うこともとても重要です。スポーツ選手だけでなく高齢者になると筋肉がこわばり柔軟性が低下するため、ストレッチやマッサージを行うことで怪我を防ぐ効果もあります。

正しいストレッチのやり方や時間などは別記事にてまとめています。

鎮痛薬

これはあくまで緊急時です。もう耐えられないほどの痛みや我慢できない時はためらわずに痛み止めを内服しましょう。「薬は嫌い!」という方もいらっしゃいますが、痛みが出ている時の対応はとても大切でその後の痛みの有無にも大きく関わります。

痛みを放置することは継続的に脳で痛みの信号をキャッチし続けることになるため、実際に痛みが治まっていても脳が痛みを感じている状態になってしまうこともあります。これが慢性痛の原因だったりします。

痛みを継続させないというのも実は大事な治療方法なのです。炎症が起きている急性時にはしっかりアイシングや冷却を行い炎症を鎮め、安静にすることが大切です。画面できない時は内服薬を飲み痛みを遮断してあげることを忘れずに。

ダイエット

膝の軟骨には体重の約7倍のストレスが加わっていると言われていますが、太っている方は痩せている方に比べて膝の痛みを感じやすいのは体重によるストレスが大半です。減量することで膝の痛みが軽減する方が多いのもそのため。

一度トライしてみると実感できますが、ある一定以上の体重になると膝が痛むと感じるポイントがある方もいます。膝に痛みのある方の減量方法は膝に体重のかからない運動がオススメです。ウォーキングやランニングは実は膝に負担がかかるので、プールやサウナ・食事制限・筋力トレーニングなどによる方法から始めて、徐々に体重をかける有酸素運動に移行していくと無駄な痛みを出さずに済むでしょう。

アライメントの改善

膝のアライメントとは簡単に言えばO脚やX脚など正常の骨や筋肉のバランスから逸脱している姿勢のようなものです。正常から逸脱しているということはそれだけどこかの一定の組織に部分的なストレスが加わっている可能性が高いため、膝のアライメント矯正を行うことも治療法の1つです。

なかなか自分で治すのは難しいと思いますので、病院などの専門家に一度相談してみると良いでしょう。

履物や靴へのアプローチ

長く靴を履いていると靴底が磨り減り気づかないうちに前述したアライメントが崩れてしまっている方も少なくありません。靴底を見てあまりにも片減りしているのであれば交換のタイミングかもしれません。

また、すでにアライメントが崩れている場合は靴や履物を変えてみたり、インソールと呼ばれる中敷きを試してみると痛みが劇的に改善することもあります。これもまた専門家に相談してみましょう!オーダーメイド靴やインソールの作成をしてくれる整形外科は簡単に探せるのでネットで調べてから受診してみてはいかがでしょうか?

 

まとめ

長々と膝の痛みの原因とその改善方法について解説してきましたが、何かのお役には立ちましたでしょうか?

僕のリハビリの臨床経験からも膝に痛みを抱える多くの方を診てきました。まだまだ解説しきれていないことは多々ありますので、他の記事も参考にしてくださると嬉しく思います。

また、疑問に思うことや知りたいことがあればコメントにてお寄せいただければ今後記事としてお答えしていきますので遠慮なくどうぞ!

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