コーヒーカップとティーカップの違いとは?区別しているのは日本だけってホント?

高級洋食器メーカーが相次いで破綻したショッキングなニュースを覚えていますか?2009年にウェッジウッドが破綻したニュースは、日本の洋食器メーカーや消費者にも衝撃を与えました。このウェッジウッド、英国女王に愛されて別名「クイーンズウエア」と呼ばれるように、国際的に知名度が高く日本でも広く愛されていました。また1世紀もの間、ホワイトハウスの公式晩餐会を彩ってきた米国製の最高級ブランドレ、ノックスもその前年、事実上経営が破綻しました。同時期にイギリスでも、英国王室から「ロイヤル」の名を授かったロイヤル・ウースター・スポードが破綻し、ペインテッド・フルーツと呼ばれる絵付けが有名な超老舗が、力尽きました。

イギリス貴族がサロンで優雅にアフタヌーンティーを頂くとき、ソーサーを片手に、カップを反対の手で持って、おしゃべりを楽しみながら紅茶を啜っていたのは古き良き時代なのでしょうか。

お気に入りのカップでコーヒーや紅茶を頂くひと時は心が休まる時間です。皆さんもマイカップをお持ちでしょうか?でもこのカップ、コーヒーと紅茶ではちゃんと違いがあります。その違いにつてご紹介します。

コーヒーカップとティーカップの区別

18世紀頃ヨーロッパで相次いで人気を博したソーサー付きカップ。元々は、紅茶用とコーヒー用の区別は特にされていなかったそうです。また、当時は紅茶が高価であったためサイズも小型でした。19世紀にイギリス貴族を中心に紅茶専用のソーサー付きカップが定着し、ファイアンス焼きやウェッジウッドのクリームウェア、クイーンズウェア等硬質陶器、ハフナー陶器などがその発展に貢献しました。

 

ティーカップの特徴~紅茶の三大要素『味・香り・水色』を生かすため~

紅茶は高温の水で抽出しないと良い味にはならないため、非常に熱い状態で出来上がります。そのためカップの口径を大きくし、紅茶表面の温度が下がりやすいようにしました。また紅茶は、カップに注がれた際の水色(すいしょく)や香りも重要な要素であり、広く浅くすることで水色を見やすくし、香りが立ちやすくなっています。そのため紅茶用のカップは、一般的にコーヒー用のカップよりも広くなっています。また、カップの内側に絵柄があるのは紅茶の透明度が高いためです。底の絵があるものは紅茶専用カップだとわかります。

フット(別名、スカート)と言う、カップに脚が付いたものが正式、それがないと略式なものになります。フットは、カップに入れられた紅茶の保温に役立ちます。

 

コーヒーカップの特徴

コーヒーは淹れ方(一旦ドリップポットに落とす、または抽出)の違いから、紅茶よりは低い温度で出来上がります。そのためカップの口径を小さく、全体を分厚くし、コーヒーの温度を下げにくく工夫されました。一定の容量を得るため背を高くしたため、コーヒー用のカップは一般的に紅茶用のカップよりも背が高くなっています。とは言えコーヒーは基本的に濃い飲み物であるため、本来は大量に飲むべき飲料ではなく、紅茶用のカップよりもコーヒー用のカップの方が容量が小さい傾向にあります。エスプレッソ用カップがその例です。

マナーのしっかりしたカフェ(喫茶店)では、お客様から見て左側に「取っ手」が来るようにコーヒーカップを置きます。これは「フレンチスタイル」と呼ばれています。まずは自然と(利き手のことが多い)右手でスプーンを持って砂糖かき混ぜようとする。その時、カップをひっくり返さないようにそれを支えようとするが、それは自然と左手になるので、カップの取っ手は左側にあったほうが都合が良い。混ぜた後にスプーンを反対側に置きカップを半回転させ右側に来た取っ手を持って飲む、というスタイルです。

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ヨーロッパでは~兼用から専用へ、そして兼用へ~

このようにヨーロッパでは厳格に区別されてきたコーヒーカップとティーカップですが、時代の流れとともに現在一般家庭ではほとんど兼用カップが使われています。カジュアルなマグカップの台頭でソーサー付きカップはどんどん姿を消しつつあります。でも紅茶好きの人はご存知のように、紅茶ファンは器にもこだわってコーヒーとは別にしています。

 

でも、こだわりは捨てていない!

カフェ(喫茶店)ではどうでしょうか。紙コップ容器の人気店もありますが、基本どこのカフェでもソーサー付きカップです。そしてコーヒーカップとティーカップ、嬉しいことにちゃんと分けているんですね。(残念ながら兼用の店もありますが…) 家庭からは消えつつあるソーサー&カップはカフェではきちんと守り続けられています。コーヒーカップとティーカップを分けているお店はその店主の真剣さを図り得る目安ともなりますね。

 

まとめ

  • コーヒーカップは分厚く飲み口が狭い。
  • ティーカップは飲み口が広く、浅い。

飲み物の特徴に合わせてさらに美味しくいただくために開発されたスタイルです。またコーヒーカップとティーカップを区別しているのは日本だけではありません。ヨーロッパでもいまだ、特にカフェやレストランではちゃんと区別しているようです。午後の紅茶をお友達と楽しむ時にはお気に入りのティーカップでだしたいものです。でも多忙極める現代社会、簡単便利なものに押し流されていき、優雅なアフタヌーンティーをする時間も無くなってきているのでしょうか?

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